豊島横尾館で身近にある生と死を感じる 〜 豊島&小豆島アート巡りの旅

豊島&小豆島

豊島横尾館

2014年9月の終わりに香川県の豊島(てしま)と小豆島(しょうどしま)へアート巡りの旅に行ってきました。

カフェ イル ヴェントに続きやってきたのが豊島横尾館。高い塔が離れた場所からも目を引きます。



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いざ横尾ワールドへ

豊島横尾館

豊島横尾館は古民家を改修して作られたということですが、外観は古民家の風合いを残しつつ赤色のガラスとエントランスの白壁が瀟洒な雰囲気を漂わせています。

赤いガラス越しに中庭を見つつ中へ入ります。

館内は壁も床も天井も黒く照明も抑えられています。眩しいくらい明るい外から入ったので目の前に火花が散ってなかなか目が慣れませんでしたが、受付を済ませ、どうにか周りが見えるようになり、まずは絵画作品から見ていきます。

続いて中庭へ。撮影禁止なので写真はありませんが(興味ある方はググるべし)、鮮やかな赤色に塗られた岩や金色のオブジェが並び、池の底は青や黄色のタイルが貼られています。スゴい、なにこれ!

続いて奥の母屋へ。こちらは靴を脱いで中へ入ります。早速、女湯の絵が。手前の壁に枠があって、枠越しに見るとまた趣きが異なります。

階段を上って2階へ。薄暗いうえ階段の段が狭く、さらに頭上にも注意しながら慎重に上ります。上ったところにあった絵は何と言うかきらびやかでぶっ飛んだ感じでした・・・。

1階へ下り、奥にある畳の間へ。廊下の途中、中庭から続く水の流れが透明な床越しに見えるようになっています。そして奥の間は中庭側と玄関側がガラス張りで和モダンな雰囲気。壁に大きな絵が数点飾られており、畳の間に座ってしばし眺めました。

 

いざ塔へ・・・の前に

豊島横尾館

母屋を出て建物の間をすり抜けて塔の方へ行くのですが、その前に母屋の裏手にある

 

 

トイレにはぜひ立ち寄りましょう

 

 

個人的な感想としては、今まで入った中で一番落ち着かないトイレでしたねw

トイレも済ませ、塔がある納屋の入口へ。中に入るとスタッフさんから靴を脱いで塔に入るよう案内されます。遠くからでも目立つ塔に入ってみると・・・

天井と床が鏡になっているので上にも下にもどこまでも続いている(ように見える)空間。思わず下腹部がキュッとなりそうでならない感じです。

そんな静かな空間に身を置いていると人生とか何か哲学的な思いを巡らせたくなってきて・・・これって賢者モーd(ry (ちなみにこの塔は男性、中庭は女性を表すのだとか)。

・・・と、ここで見逃してしまったのですが、塔内の壁には滝の写真が無数に貼られているそうで。今度行ったら滝を一枚一枚拝みたいです。

 

赤い色ガラスを通して見る世界

豊島横尾館

塔を出て赤い色ガラスで囲まれた空間で絵画を鑑賞します。ちょうどこの写真の向こう側ですかね。

絵画のうちの一つがこの豊島横尾館の展示そのものをモチーフにした絵で、これまでの総括というよりはここまで見てきた生と死の世界観を改めて別の視点から客観的に見るかのような、そんな観点を提示しているように感じました。

赤い色ガラス越しに中庭が見渡せるのですが、カラフルで派手に見えた中庭も赤いガラスを通して見ると色が抑えられて落ち着いて見えます。これもまた別世界からの視点ですね。

それにしても差し込む光が赤くて目がチカチカしそうです。スタッフさんは一日中ここにいて目がおかしくならないんだろうか。。。

 

まさにめくるめく横尾ワールド

光と闇、赤い色ガラスなどさまざまなフィルターを通して見る絵画、景色にめくるめくという言葉通り目が眩み、そして横尾ワールドに魅了されました。

展示には生と死というテーマがあるわけですが、生も死も生々しく、生はカオスで死は普段は意識していなくても目の前とかすぐ後ろあたりに存在しているな、って思いました。

今回、予備知識ゼロで見に行き、赤い色ガラスを見て「きっと3Dで何か飛び出すに違いない」と思っていたくらいなのですが、横尾忠則氏の独特の世界観と建築家・永山祐子氏による建築との融合が見事で、見きれなかった部分も含めもう一度見に行きたいなぁ、と思いました。

 

参考:豊島横尾館 | アート | ベネッセアートサイト直島

 

豊島&小豆島アート巡りの旅については以下の記事を書いています。

 

北川フラム (監修), 瀬戸内国際芸術祭実行委員会 (監修)