梅佳代展(@東京オペラシティ アートギャラリー)を見てきました
東京オペラシティ アートギャラリーで開催されている写真展、梅佳代展を見てきました。展覧会の類いはあまり行かないのですが、Twitterでたまたま開催を知り、場所的に行きやすく、名前を聞いたことがある方だったので行ってみました。
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梅佳代、現る
梅佳代さんは何気ない、でもどこか面白い日常風景を撮られています。
私は写真に疎いのですが、梅佳代さんを知ったのは2010年に『ウメップ』という写真集が出て、その頃にTwitterで梅佳代さんや写真集に関するツイートを見かけたのがきっかけです。ただ、そのときは「あー、面白い写真を撮る人がいるんだねぇ」程度の関心しか無く、作品もほとんど見たことがありませんでした。
初の美術館での個展開催
今回の写真展は梅佳代さんにとって初めての美術館での個展なのだそうです。
写真展は6つのパートに分かれていました。スナップショット作品を集めた「シャッターチャンスPart1, Part2」、約10年ぶりの公開という「女子中学生」、梅佳代さんの故郷、石川県の能登をテーマにした「能登」、実家の祖父母、妹、犬を写した「じいちゃんさま」、大阪で専門学校生だった時に仲良くなった小学生たちを写した「男子」です。
計算ずくではない素の状態の面白さ
どの写真も絶妙な面白さで、私は写真を見ながらにやけていただろうと思います。計算ずくではない素の状態を切り取っているからこそ出てくる面白さ。被写体となっている人の素の状態を見つけたり引き出したりするのが梅佳代さんの感性ではないかと思いました。
「シャッターチャンスPart1, Part2」を見ると大人も子供も動物もみんなまっすぐで他のことなんて頭に無くて。だからちょっとしたアクシデント的なことが起きるのだけど、他の人はみんなスルーする場面を梅佳代さんは捉えてるんですね。
「女子中学生」と「男子」では専門学校生時代に仲良くなった近所の中学生や小学生との信頼感、「能登」では地元の人たちとの信頼感、「じいちゃんさま」では家族との信頼感が伝わってきます。信頼し合っているからこそ撮れる場面、表情だと思いました。
あと、人だけでなく背景も素なのがいい味になっていると思いました。部屋の中とかすごい取っ散らかっていて臭ってきそうなくらいなんだけど、それがすごく自然でその場のノリとか空気とかそんなものまで伝わってくる感じがしました。
広々とした会場でド迫力の写真を楽しむ
会場の東京オペラシティ アートギャラリーは広々とした空間が前掲の6つのパートごとに区切られ、大小さまざまなサイズの写真が展示されています。特に「女子中学生」や「男子」の写真、振り袖姿の妹さんの写真は有り得ないほど巨大なサイズですごい迫力です。このような展示を見る機会はなかなか無いと思います。
来場者は女性が多い印象でしたが、男女問わず楽しめる写真展だと思います。2013年6月23日(日)までの開催なので、興味がある方はお早めに。
参考: