そうだ、しまなみ海道でサイクリングしよう2013春 〜 耕三寺で仏教建築とアートを鑑賞! — 洞窟探検で地獄から極楽浄土まで

しまなみ海道

耕三寺山門

2013年4月9日、尾道からしまなみ海道へサイクリングに出かけました。生口島(いくちじま)に渡り耕三寺(こうさんじ)周辺で食事をとりまた自転車で走り出そうかと思ったところ、耕三寺のきらびやかな装飾に目を引かれ中へ入ってみることにしました。

受付で入場料を支払い中へ入るのですが入場料は1,200円。使うのを忘れてしまいましたが、しまなみサイクリングクーポンに付いている施設等優待割引クーポンで入場料が割引になります。

私は耕三寺についてなんの下調べもしておらず、「大きなお寺だから入場料200円か300円いるのかなー」などと思っていたのでちょっとびっくりしてしまったのですが、耕三寺は寺全体が博物館となっていて、しかもかなり見応えのあるボリュームなのです。



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めくるめく耕三寺ワールドへようこそ!

耕三寺鐘楼

耕三寺は1936年(昭和11年)から30年あまりをかけて作られた新しいお寺。境内にある堂塔は日本各地のお寺の建築物を手本に作られ、国の登録有形文化財に指定されているものもあります。入場口を通って左手にある鐘楼もその一つ。奈良の新薬師寺鐘楼を手本に作られています。そばには桜も咲いていて良い眺め。

 

耕三寺五重塔(前面)

さらに奥へ進むと五重塔が見えてきました。こちらは奈良の室生寺五重塔を元に作られています。

 

耕三寺五重塔(背面)

五重塔を裏側から見たところです。建物自体が立派なんですが、装飾や色使いがとにかく派手ですね。この五重塔の心柱は鋼管を使っているのだそう。耕三寺を開いた耕三寺耕三氏はもと鋼管製造の技師・実業家だった人で、堂塔の建立にあたって独自のアイデアが生かされているのですね。

 

耕三寺法宝蔵

五重塔の正面に向かって右手にある法宝蔵(ほうほうぞう)。大阪の四天王寺金堂をもとに作られています。中では近代美術の展示が行われています。

 

耕三寺僧宝蔵

五重塔の正面に向かって左手、五重塔を挟んで法宝蔵の反対側に位置する僧宝蔵(そうほうぞう)。こちらも大阪の四天王寺金堂をもとに作られていて、中では茶道美術の展示が行われています。法宝蔵と僧宝蔵は国の登録有形文化財に指定されています。

 

西の日光とも呼ばれる耕三寺

耕三寺孝養門

五重塔の後ろにある石段の先に立派な門があります。日光東照宮陽明門を元に作られた孝養門。耕三寺は「西の日光」とも呼ばれているのだそうです。耕三寺耕三氏は母親の菩提を弔うために耕三寺を開いたそうで、孝養門という名前からもその想いが表れているようです。

 

耕三寺孝養門横

孝養門の横を通り抜けます。装飾が本当に綺麗です。

 

耕三寺本堂

ここが天下一武道会の会場です。

孝養門の裏側には本堂があります。京都の平等院鳳凰堂を模して作られた本堂の美麗さにただただ圧倒されるばかりです。

 

洞窟探検で地獄巡り。そして極楽浄土へ・・・

耕三寺千仏洞地獄峡入口

本堂の右手へ進むと千仏洞地獄峡なるものが。中は洞窟になっているようです。

ひんやりとした洞窟に入るとまずは地獄巡り。壁面に掲げられた阿鼻叫喚の地獄絵図を見せつけられながらだんだんと坂を下って行きます。地獄にも種類というか段階というかいろいろあるようでした。

 

耕三寺千仏洞地獄峡内部1

地獄に落ちた後、滝が落ち水が流れているところに出ました。あたりには仏像がたくさんあります。

 

耕三寺千仏洞地獄峡内部2

こうして仏像がたくさん立ち並ぶ中を少しずつ上って行きます。上りきって洞窟を出るとお堂の中に出ます。そしてお堂から外に出ると・・・

 

耕三寺救世観音大尊像

目の前にどーん!と姿を現したのは救世観音大尊像。奈良の法隆寺夢殿の御本尊、秘仏救世観音を元に作られた全高15mの観音像です。

どうやら地獄から生還することができたようです。南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏・・・(-人-)

ここまで見ただけでもお寺というよりはテーマパークのような感じすらしてきますが、このあとさらに耕三寺ワールドが続いて行くのであります。

 

参考:

 

しまなみ海道サイクリングについては以下の記事を書いています。

 

耕三寺